接待スタイル Settai Style

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接待 コース料理|予算別¥15,000-50,000の選び方と組立て — マナー講師15年

接待のコース料理を、年間100社で登壇するマナー講師15年が完全解説。予算別(¥15,000/¥25,000/¥35,000/¥50,000)のコース設計、日本料理/フレンチ/中華の順序と構成の違い、アレルギー・宗教制約への対応、事前打合せの5項目、乾杯酒・ペアリング・追加料理の判断、時間配分(2時間の型)まで、接待コース料理の完全ガイド。

/ 加賀 美由紀
接待 コース料理|予算別¥15,000-50,000の選び方と組立て — マナー講師15年

接待のコース料理は、「予算・業態・相手・時間」の4要素を組み合わせる設計作業です。

マナー研修講師として年間100社以上で登壇し、コース料理の設計を数千回指導してきた立場から言えば、コースは「値段だけで選ぶもの」ではなく、「相手の役職・食事嗜好・時間帯・季節・目的」で決まる複合設計です。

本記事では、接待のコース料理を、予算別・業態別・アレルギー対応まで完全ガイドで解説します。

モダンなフレンチのコース料理・ホテル最上階の会食風景 接待のコース料理は「1人あたり¥30,000前後で2時間」が黄金比。品数と時間の設計が会の質を決める。

接待 コース料理 とは?

接待におけるコース料理とは、業態の格式に応じた複数皿の順次提供メニューです。日本料理(懐石)・フレンチ・中華・寿司(お任せ)等の業態で提供される、料理長設計の料理群です。

「接待 コース料理」「接待 コース」「ビジネス会食 コース」、呼び名は違っても中身は共通です。時間・予算・格式のバランスを事前設計する仕組みです。

予算別のコース料理設計

¥15,000-20,000/人 (ランチ会食・カジュアル)

業態: ホテルレストラン(ランチ)、モダン和食、ビストロ 構成: 5-6品 時間: 90-120分 用途: 昼のカジュアル会食、初対面、若手同行

¥25,000-30,000/人 (標準ディナー)

業態: 老舗料亭、高級寿司(お任せ)、モダンフレンチ、モダン和食 構成: 7-8品 時間: 120-150分 用途: 通常のディナー接待、部長クラス、既存取引先

¥35,000-40,000/人 (役員接待)

業態: 老舗料亭・格式ある店、格式高い寿司(お任せ)、ホテル日本料理、格式フレンチ 構成: 8-9品 時間: 150分 用途: 役員接待、契約成立祝い、大口取引先

¥50,000-70,000/人 (社長級接待)

業態: 最高格の料亭、超一流寿司、ホテル最高階レストラン 構成: 9-10品(または11品) 時間: 150-180分 用途: 社長・会長接待、超重要取引先、M&A交渉

¥80,000-100,000/人 (特別接待)

業態: 最上位の料亭、貸切対応、シェフズテーブル 構成: 10-12品 時間: 180分- 用途: 特別なイベント(数年に1回)、記念事業

業態別のコース構成の違い

日本料理(懐石)

標準構成 (7-9品):

  1. 先付(小鉢)
  2. 椀物(お吸い物)
  3. 向付(お造り)
  4. 焼き物
  5. 煮物
  6. 揚げ物
  7. 御飯・味噌汁・香の物
  8. 水菓子(季節の果物)
  9. お茶

時間: 120-150分 特徴: 季節感重視、食材の変化で会話を作る

フレンチ

標準構成 (6-8品):

  1. アミューズ
  2. 前菜(冷)
  3. 前菜(温)
  4. 魚料理
  5. 肉料理
  6. チーズ or 前デザート
  7. デザート
  8. コーヒー・小菓子

時間: 120-150分 特徴: 音楽・食器・空間全体でのおもてなし

中華(コース)

標準構成 (8-12品):

  1. 前菜盛り合わせ
  2. スープ(フカヒレ・燕の巣)
  3. アワビ・海鮮の高級素材
  4. 蒸し料理
  5. 揚げ物
  6. 主菜(北京ダック・炒め物)
  7. 麺 or ご飯
  8. デザート

時間: 120-150分 特徴: 品数多く、円卓で分け合う文化

寿司(お任せ)

標準構成 (10-15貫+つまみ):

  • つまみ4-5品
  • 握り10-15貫
  • お椀
  • 卵焼き
  • 干瓢巻き or お茶

時間: 60-90分 特徴: 短時間で密度高い、カウンターの一体感

事前打合せの5項目

会の1-2週間前に、店側と必ず打ち合わせる5項目です。

1. 相手のアレルギー・食事制約

  • アレルギー(甲殻類・ナッツ・卵・小麦・乳等)
  • 宗教制約(イスラム圏・ヒンドゥー圏・ユダヤ教)
  • ベジタリアン・ヴィーガン
  • 特定食材の苦手(生魚・肉全般等)

2. コース内容の擦り合わせ

  • 品数・時間
  • 特別な要望(苦手食材の代替)
  • 季節性の説明
  • 追加料理の可能性

3. お酒の希望

  • 乾杯酒(シャンパン・ビール・日本酒)
  • 食中酒(ワイン・日本酒ペアリング)
  • ノンアルコール対応
  • 全体本数の想定

4. 個室・席次・空間

5. 会計・特別な演出

  • 会計は事前クレジット預けor後日請求
  • 記念日・お祝いの演出(バースデーケーキ・シャンパン等)
  • 手土産の準備
  • タクシー手配

アレルギー・宗教制約への対応

アレルギー対応

確認の徹底:

  • 事前に「アレルギー・苦手食材はございませんか」と直接確認
  • 店側にも事前伝達
  • 当日再確認(会の冒頭)

代替提案:

  • 甲殻類NG → 白身魚・肉料理
  • ナッツNG → デザートを変更
  • 小麦NG → グルテンフリーコース(可能な店のみ)
  • 乳NG → 卵メインor魚料理

宗教制約への対応

イスラム圏(ハラール):

  • 豚肉・アルコール完全除外
  • ハラール認証店 or 事前打合せの店
  • 予算は+30-50%

ヒンドゥー圏:

  • 牛肉除外
  • ベジタリアン対応の店

ユダヤ教(コーシャ):

  • 甲殻類・豚肉除外
  • コーシャ認証店(東京は限定的)

中東(サウジ・UAE):

  • ハラール準拠
  • アルコール除外

ハラールでは豚由来成分(ゼラチン・ラード等)や調味料の微量アルコールまで避ける人がおり、コーシャは肉と乳製品の分離という固有ルールがあります。順守度は個人差が大きいため、認証店の要否も含め本人確認が前提です。宗教別の詳細は農林水産省ハラール及びコーシャに関する情報、観光庁おもてなしガイド(PDF)を参照。あわせて海外顧客の接待初対面の接待もどうぞ。

乾杯・食中酒の設計

乾杯酒の選び方

シャンパン: 役員以上・お祝い場面

  • モエ・エ・シャンドン、ヴーヴ・クリコ、クリュッグ等
  • 予算: ¥15,000-50,000/本

ビール: 汎用・カジュアル

  • 相手の好みに合わせる
  • 予算: ¥1,000-2,000/本

日本酒: 老舗料亭・和食

  • 獺祭、十四代、八海山等
  • 予算: ¥8,000-30,000/本(720ml)

ワイン: フレンチ・イタリアン

  • 相手の好みに合わせる
  • 予算: ¥10,000-50,000/本

ノンアルコール対応

  • 炭酸水(ペリエ・サンペレグリノ)
  • ジンジャーエール
  • ノンアルコールカクテル
  • 相手がお酒NGの可能性を必ず想定

時間配分の型 (2時間コース)

0-15分: 席着席・乾杯

  • 席案内・名刺交換完了
  • 乾杯酒の選択
  • 「本日はありがとうございます」

15-45分: 前菜〜温菜

  • 前菜提供
  • 相手の業界動向を聞く
  • 温菜提供・食中酒の相談

45-75分: メイン料理

  • メインの魚料理・肉料理
  • 深い話題(業界・戦略)
  • お酒のペースを相手に合わせる

75-105分: デザート・追加

  • デザート提供
  • 追加料理の判断
  • 次回の話を軽く出す

105-120分: お茶・会計

  • コーヒー・お茶
  • 「そろそろお時間」の空気
  • 事前預けカードで会計完了
  • 見送り

15年研修で辿り着いた、コース料理の本質

接待のコース料理は、15年研修で見てきた中で振り返ってみれば**「価格」より「設計」**が本質です。高いコースを選べば良いわけではなく、相手・時間・目的に合った品数・順序・お酒の組み合わせが重要です。

予算別:

  • ランチ ¥15,000-20,000
  • ディナー標準 ¥25,000-30,000
  • 役員接待 ¥35,000-40,000
  • 社長級 ¥50,000-70,000
  • 特別接待 ¥80,000+

業態別品数:

  • 日本料理 7-9品
  • フレンチ 6-8品
  • 中華 8-12品
  • 寿司 10-15貫

事前打合せ5項目:

  • アレルギー・宗教
  • コース内容
  • お酒
  • 個室・席次
  • 会計・演出

時間配分:

  • 0-15分 席・乾杯
  • 15-45分 前菜〜温菜
  • 45-75分 メイン
  • 75-105分 デザート
  • 105-120分 お茶・見送り

接待のコース料理は、「相手の食のリズム × 会話のリズム × お酒のリズム」の3層設計が15年研修で辿り着いた核心です。


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接待のコース料理は、時間・予算・格式の3要素を統合する設計作業です。迷ったときは、本記事の予算表に立ち返っていただければ外しません。

FAQ

よくある質問

Q. 接待のコース料理の予算相場は?
A. 1人あたり¥15,000-50,000が標準。ランチ会食¥15,000-25,000、ディナー通常¥25,000-35,000、ディナー役員クラス¥35,000-50,000、ディナー社長級¥50,000-100,000。予算は「相手の役職×お店の格×時間帯」で決まります。
Q. コースは何品構成がベスト?
A. 業態別に異なります。日本料理(懐石)7-9品、フレンチ6-8品、中華8-12品、寿司(お任せ)10-15貫+つまみ。時間は2時間目安。品数が多すぎると相手の食べる量が追いつかず、少なすぎると会話が持たない。「7品前後×2時間」が汎用的な設計。
Q. アレルギー・宗教制約はいつ確認する?
A. 予約時(会の1-2週間前)+当日再確認の二段構え。アレルギー(甲殻類・ナッツ・小麦等)は生命に関わるため、事前確認+店側との調整必須。宗教制約(イスラム圏の豚肉・酒/ヒンドゥー圏の牛肉/ユダヤ教のコーシャ等)は相手の出身国+実践度で確認。事前確認せずに提供NG。
Q. 乾杯酒の選び方は?
A. ビール・日本酒・シャンパン・ワインが標準。相手の好みが分からない場合はシャンパン or ビールが無難。役員以上の相手ならシャンパン、若手同席ならビールが定番。相手が「お酒NG」の可能性もあるため、ノンアルコール(炭酸水・ジンジャーエール)も同時用意。
Q. 追加料理を頼むタイミングは?
A. 5品目終了時点で「もう少し」の空気があれば、追加を提案。「もう一品いかがですか」と一言添え、断られたら深追いしない。追加は「軽い一品」(小鉢・お寿司1-2貫・チーズ盛り合わせ)が基本。重い追加は相手の負担になる。
Q. 相手が食が細い場合の対応は?
A. 予約時に「量を控えめに」と店側にお願い or 事前にコース選定の段階で品数を減らす。「食が細いから接待は避ける」ではなく、「相手のペースに合わせるコース設計」で対応します。相手の食事速度を観察し、こちら側も歩調を合わせる姿勢が重要。
Q. 二次会に進む場合、一次会のコースはどこで区切る?
A. 一次会2-2.5時間、二次会1-1.5時間の設計。一次会でデザートまで完結させ、コーヒーは二次会or場所替えで区切る。「一次会でお茶を出して閉店感」を作らず、「食事とお茶を分ける」時間配分が二次会につなげやすい。

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加賀 美由紀

接待マナー研修講師・マナー研修 15年

法人向けマナー研修講師として年間100社以上で登壇。新入社員から役員クラスまで教える立場。「マナーは型を覚えるものではなく、相手を立てるための手段」が指導の核。

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